現実がクソすぎるという話とアニメやゲーム

私が尊敬している外国人の方がいる。その人は日本のアニメやゲームをよく知っているのだが、普通の「日本オタク」と違うのは現実の、リアルな日本を知っているところである。

 

過労死する会社員のことも、全く生徒会が権力を持っていない現実の学校のことも知っているわけだ。

 

その人曰く、日本の学園モノのアニメは1つの「理想郷」であり「メンタルヘルス」であるという。

実際、都会のエリート私立を除いてほとんどの日本の中高には驚くほど自由がない。教師の権力は絶対で陰湿ないじめもある。多様性は無いし生徒会の権力は当然あんなに大きくない。生徒は寝不足と部活で疲れ果てている。

 

アニメの世界は現実の学校を舞台にしているようで全く現実とは程遠い「理想郷」なのである、というわけだ。それを見て人々は心を慰める。

 

別に批判ではない。むしろ最高だ。批判されるべきは酷い現実とは程遠いアニメの方ではなく、酷い現実の方だろう。

 

まあただ、こういう指摘は新鮮だなと感じた。自由で恵まれた場所で育ってきた彼からすればこの乖離は印象的に見えたのだろうなあ。